クリエイティブ・ワークショップ 2024年度の取り組みが始動しています

手話を第一言語とする、ろう当事者にとっての「音楽」を探る取り組み、クリエイティブ・ワークショップは、2024年7月から野村グループ基金みらい助成プログラムに採択されました。

この活動では近年、ろう者のコミュニティや、ろう者個人の中にある「音楽的なもの」について、ろう当事者たちが中心となって議論を重ねてきました。

これまでに得た知見をもとに、「ろう者のオンガク」について知るための媒体も無償公開されています。

https://www.tsa-deaf.com/deaf-ongaku-1

そして今年度からは、その裾野を広げていく段階へと進み始めています。

「音楽＝音」という概念にとらわれず、ろう者の視点からの「音楽」を問うことは、これまでになかった新しい芸術が生まれ、普及していく過程でもあります。

ろう者だけでなく、聴覚を中心に音楽を享受してきた聴者にも様々な気づきをもたらしていることは、この活動のコアメンバーの一人でもある雫境さんの編著書、『LISTEN リッスンの彼方に』（論創社、2023年）にまとめられた様々なコメントに見ることができます。

この書籍は、「ろう者のオンガク」について初めて世に問い、話題となったアート・ドキュメンタリー映画『LISTEN リッスン』（2016）から生まれたもので、

昨日(9/28)の朝日新聞で、ろうの写真家・文筆家である齋藤陽道氏による書評でも取りあげられました。

「身体の手応えを取り戻す」というテーマのもとに、普段から日本手話で思考し会話する彼の身体と共鳴する一冊として紹介されています。

エル・システマジャパンのスタッフも、2020年度に実施した「目で生きる人」のオンガクワークショップについての所感を寄稿させていただいたものです。

（つんどく本を開く）身体の手応えを取り戻す　齋藤陽道

https://www.asahi.com/articles/DA3S16045437.html

（こちらのリンクは有料記事となります）