日本のエル・システマで合唱を学ぶ、3拠点の子どもたちが集い歌声を披露した「エル・システマ子ども合唱祭in東京」は、先週末無事に終了いたしました。長らくマスクをして練習したコロナ禍を経て、3地域のコーラスの子どもたちがようやく生で歌声を重ねあわせ、密に交流することができたかけがえのない時間でした。
前日の交流会で顔を合わせ仲良くなった子どもたちは、お互いの楽屋を行き来しておしゃべりし、短いながら共に過ごせる時間を楽しんでいました。本番直前、3コーラス全員での発声では、全員で手を繋ぎ大きな輪になって「ふるさと」を歌い、本番に向かいました。
合唱祭は、東京子どもアンサンブルのステージで開始。入退場やソロの出入りなどは子どもたち同士で手引きをし、自然に助け合いながら、8曲を披露しました。その中の1曲「ふしぎなせかい」の作曲家の新実徳英さんも客席から大きな拍手を送ってくださいました。
続いて舞鶴子どもコーラスは、トレードマークの赤いベレー帽をかぶった衣装で、オリジナルの団歌「えがおとともに」など5曲を、子どもたちのMCも交えて披露してくれました。最後に歌った「あめつちのうた」は東京や相馬の子どもたちも大切に歌ってきた十八番の曲で、客席では子どもたちが自然と口ずさんでいました。
休憩を挟んで第2部は、発足から12年を迎えた相馬子どもコーラスによる「子どもの夢と祈り」と題したステージ。ミュージカル「オリバー!」やディズニーの名曲を集め、英語と日本語の歌詞を歌い分けながら、踊りや小道具を使った演出もつけて、それぞれの曲の特徴や面白さをよくつかんで見事に歌い演じました。会場からは1曲目から手拍子が鳴りやまないほど盛り上がりました。
三者三様それぞれのコーラスの演奏をお聞きいただいた後、合同合唱では平野一郎作曲「こどものへいわ」、そして3コーラスの音楽監督、古橋富士雄先生作曲の「ドッペルコーラス 友達」の全員合唱をお届けしました。
特に、今の時代を生きる子どもたちが歌い上げた「こどものへいわ」のメッセージにはお客様からの反響も大きく、歌った子どもたちからも「みんなと一緒に歌ったこどものへいわが印象に残りました。平和が欲しいという気持ちや、昔おばあちゃんから聞いた戦争の体験談を思い出しながら歌ったら、思わず涙が込み上げてきました。」という感想が届いています。
子どもたちの晴れ舞台を支えてくださった、助成・協賛企業の皆様、ご指導してくださった先生方・指導ボランティアの皆様、相馬子どもコーラス助演のレガーロ東京有志の皆様、パートナー団体の皆様、応援してくださった個人の皆様、そして会場にお越しくださったすべての皆様に、感謝申し上げます。
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