群馬県の前橋市の社会福祉総合センターで先週11日に「まゆだまネットフェスタ」が行われ、エル・システマジャパンのスタッフも数人で体験してきたので、イベントの様子をお伝えします。
このイベントは、群馬県視覚障害者等支援ネットワークや社会福祉協議会が主催しているもので、目の見える見えないに関わらず共に生活を楽しむ、共生社会へのアイディアをたくさん提示していたのが印象的でした。
会場では、スルーネットピンポンという、鈴の入ったピンポン玉を音で追って、卓球台に弾ませるのではなく、水平に滑らせてラリーを行う競技や、触って絵を感じる上毛かるたなどの体験、目の見えない方の伴走役体験や、目隠しゴーグルをしてフロアを一周歩く体験も。
エル・システマジャパンスタッフの中にはこうした体験が初めての人もいて、「目隠しをして暗闇の中を歩くのは心細かったが、点字ブロックを足裏で頼りに歩くことがどんなに心強いことか、わかった。一方、伴走は、見えない方の目となり、あらかじめ「もうすぐ右に90度に曲がります、いちにのさん!」と言うとスムーズに2人で歩けることも学んだ。」と感想を話していました。
3Dプリンタで作成した世界遺産の建物のレプリカ展示も、手の感触で芸術を感じられるステキな試みでした。
イベントの最後にはコンサートへ。
目の見える見えないに関わらず、音の出せる打楽器、ペットボトルマラカスやダンボールカホン、などをワークショップであらかじめつくり、その発表会も兼ねたコンサート。 会場のあちこちからいろんな打楽器の音が聞こえ、楽器のない人は手拍子で参加!会場がリズムで一体となった楽しい時間でした。
「みえなくなったちょうこくか」、途中失明したのちも制作の形を変えながら活動を行い発展させている彫刻家・三輪途道さんを主人公にしたご本を三輪さんの高校の同級生で笙の演奏家の東野珠実さんが朗読と、ピアノ・打楽器の3人で演奏をしながら披露。 素晴らしい上演でした。
こちらのコンサートイベント、アートピクニックは、9月には中之条ビエンナーレでもまた立体音響ワークショップに続いていくそうです。そちらには、東京子どもアンサンブルの子どもたちも鑑賞できる機会がありそうで楽しみです。
また、東野さんには秋にはエル・システマ作曲教室でもお世話になります。
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