
2016年に発表され、ろう者のオンガクをテーマにして話題となった
アートドキュメンタリー映画『LISTENリッスン』。
そこから7年経った今、共同監督の雫境さんが編著を手がけた書籍
「『LISTEN リッスン』の彼方に」が刊行されました。
出版に先立ち、5月5日~7日には北千住BUoYギャラリーにて、「〜 視覚で世界を捉えるひとびと」と題する、
ろう者による芸術表現の新たな可能性を模索したアートプロジェクトが行われ、
そのなかで、《LISTEN リッスン》上映 &「『LISTENリッスン』の彼方に」出版記念トークも開催されました。
共同監督のお二人は、映画の完成から7年の歳月の中で、
この映画をきっかけに「ろう者のオンガク」をめぐる議論や考察が一歩ずつ前進してきた過程、
そしてその探求はまだまだ続いていくことを語っていました。
このトーク以外の演劇や上映、関連プログラム各イベントのチケットも、
数日で売り切れになる催しとなったようです。
書籍には、監督たちが語るこの映画づくりの道のりや、
文字起こしされたアフタートーク、対談のハイライト集、研究者による論考などが収められています。
エル・システマジャパンは2020年度に、東京芸術劇場との共催で、監督のお二人を講師としてお招きし、
ろうの子どもたちを中心とした「目で生きる人」のオンガクワークショップを実施しました。
今回の書籍には、担当スタッフである菊川佳代と砂川巴奈歌が執筆したワークショップの所感も収録していただいています。
映画を見た方も、見られていない方にも、「ろう者のオンガク」の存在や、
音楽そのものについて考えるきっかけを与えてくれる一冊です。
「『LISTEN リッスン』の彼方に」 編著:雫境 論創社・2,000円(税別) 現在、Amazon等で購入いただけます。
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