去る9月14〜16日に東京芸術劇場にてサラダ音楽祭が開催され、こちらで作曲教室のワークショップが行われました。この作曲教室は、おなじみ藤倉大さんが監修されるボンクリ・フェス2019の出張版として行われ、エル・システマジャパンも制作協力という形で参加させていただきました。
今回は16日に行われた、藤倉大先生、佐藤紀雄先生(ギター)による作曲教室のレポートをお送りします。
作曲教室は、まず佐藤先生に様々な特殊奏法をデモンストレーションしていただく中で、藤倉さんがその奏法を聴きながら「ヘンな音」探しをすることから始まります。 「この奏法をこういう風にしたらどんな音が鳴りますか?」 「では、この譜面を弾いてみると、どうなりますか?」 といった具合で、佐藤先生と藤倉先生のやり取りは非常に軽快で面白いものです。
デモンストレーションが終わった後は作曲の時間になります。 譜面が書けないので、どうしたら良いか分からない、という女の子がいたのですが、藤倉先生は次のようにアドバイスをされました。 「まずは自分が面白いと思った『ヘンな音』の譜面を、先生のお手本を真似して書いてみることから始めて、それを佐藤先生に試しに演奏していただいて、自分が好きな音になるようにアレンジしていこう。」 その後、その女の子は「こういう音にしたいけど、どういう風に書いたらいいですか」、「この譜面を弾いてみてください」と佐藤先生と積極的にやり取りしながら、なんと一曲書き上げてしまいました。
こういったクリエイティブな驚きが起こるのが作曲教室の醍醐味です。女の子の素直な、真似してやってみようという姿勢は大人も学ぶところが多いと感じます。
また、藤倉先生は常々教室のルールとして「大人の口出しは禁止」とおっしゃっているのですが、このルールがあってこそ、こうした驚きも起こりうるんだなと、改めて思いました。
クリエイティブな驚きを体感したい方はぜひ、9/28(土)に東京芸術劇場にて開催される、ボンクリ・フェス2019に足をお運びください。藤倉先生、佐藤先生がつくられる「新しい音」をぜひ体験してください。 https://www.geigeki.jp/performance/concert184/
藤倉先生、佐藤先生、楽しい時間をありがとうございました。