2018年10月、福島県相馬市において、相馬子どもオーケストラと駒ヶ根子どもオーケストラの合同練習を開催しました。相馬・大槌子どもオーケストラの合同練習はこれまで何度も実施してきましたが、2017年に立ち上がった駒ヶ根子どもオーケストラと相馬の子どもたちが顔を合わせるのは初めての機会でした。
長野県駒ヶ根市から相馬市までは、在来線と特急、新幹線を乗り継ぎ片道7時間の道のり。さらにこの日はJRのダイヤが乱れ、8時間以上がかかりましたが、初めての合同練習、そしてほとんど乗る機会がないという電車での旅に子どもたちは元気いっぱいでした。
相馬市民会館の多目的室に到着すると、自主練習に集まっていた相馬子どもオーケストラのメンバーに迎えられます。ファーストバイオリンのお姉さんたちのヘルプとともに、パートごとにわかれて、相馬の須藤先生、橋本先生たちによるレッスンを受けました。
ここからは、子どもたちの感想文を引用しながらレポートいたします!
相馬の人とやってみて、いつもはやらないこととかをやったり、むずかしいシフトなどを教えてもらえたし、相馬の人と交流できてよかった。
(柑夏さん、小5、バイオリン)
宿泊は、立ち上げ当初から相馬子どもオーケストラを応援くださっている岬荘さんにお世話になり、翌朝には東日本大震災について知ることができる伝承鎮魂祈念館も見学しました。
その後、2日目はいよいよ相馬子どもオーケストラの週末弦楽器教室に参加。普段とはまったく違う環境での練習に子どもたちはどのようなことを感じたのでしょうか。
みんなとがっそうができていい音になったのでよかったです。またここにいってみたいです。
(夢夏さん、2年、バイオリン)
相馬の子はたくさん練習しているからだと思うけどすごく上手だったからこれから少しでも長くバイオリンにふれられるように少しずつ練習して相馬の子をぬかせるぐらい上手になって12月発表会に出られるようにしたいです。2日間と短い間だったけれど、相馬にいる友達、先生などの人達とのきょりもちじかったし、バイオリンがすごく上手になったから相馬の合同練習に来てよかったなと思いました。
(真央さん、4年、バイオリン)
今回は、今までの中で、多分一番難しくて、大変な練習だったけど、もっとたくさん練習して、いつか、ファーストバイオリンのせんりつもひいてみたいと思いました。
(美桜さん、6年、バイオリン)
今日、きのうはとても最初すごくドキドキしていました。でも、やっていると「ああ、楽しい。。。もう終わっちゃう。」とずっと思っていました。やっている内にとても楽しかったです。高校1年生のななみさんがやさしく「ここは弱くしたりここは強くしてね。」や「あやかさんすごい。それにしても、とてもひけてるね」と言ってくれてうれしかったです。
(綾花さん、4年、ビオラ)
駒ヶ根には、チェロがいないし、ビオラの本物のパートの人たちがいなかったからいっしょに合そうをして、はじめてきれいな合そうにきこえて、自分たちにもこんなにひけるんだなって思いました。
(美咲さん、4年、ビオラ)
バイオリンやビオラの演奏方法がわかる、という段階から、仲間と一緒に奏でることの面白さを知る、という段階へ・・・。12月1日の東京での合同演奏に向けた初めての合同練習は、子どもたちに様々な刺激を与えた2日間となったようです。また、相馬の子どもたちにとってもどんどん新しい仲間が増えていくことを実感する機会になったことと思います。
これからの子どもたちの変化と12月のコンサートをぜひ楽しみにお待ち下さい!
本合同練習の開催には、子どもゆめ基金の助成金と、「エル・システマ・フェスティバル2018 ガラ・コンサート 寄付つきチケット」によるみなさまからの寄付をあてさせていただいております。いつもあたたかいご支援をいただき、心より感謝申し上げます。