相馬子どもコーラスの音楽監督を2012年から務めてくださってい古橋富士雄先生。「古橋先生って、どんな人?」と子どもたちに訊くと、小学生から中学生まで「おもしろい先生!」という元気な声が返ってきます。指導は厳しいですが、いつもユーモアたっぷりで駄洒落好き(!)、子どもたちに大人気です。
古橋先生はNHK東京児童合唱団の音楽監督を歴任するなど、日本の合唱界を牽引してきました。しかし、「ステージで歌うことよりも、ステージに上がるまでが大切」とおしゃいます。相馬子どもオーケストラでは、年上のお兄さん&お姉さんたちがチビちゃんたちの面倒をよく見ます。パート別の練習では彼らがリードして、わからないところを教えてあげたり、おやつのキャンディーがみんなに公平に行きわたるように気を配ったり。古橋先生は、子どもたちが互いに思いやることを日々の練習の中で大切にしているそうです。
「自分が知っているすべてを子どもたちに授けたい」という古橋先生。「それは子どもたちへの愛情ですか?」と訊くと、照れくさそうに、「いや、それは…なんていうか、自然にそういう気持ちになる…家族みたいなものです」と、しどろもどろ答えるシャイな一面も。
相馬子どもオーケストラの子どもたちは、これまでにハンガリー語の歌を古橋先生から教わりましたが、次回の『子ども音楽祭』では英語やラテン語の歌にも挑戦します。ただ外国語で歌うのではなく、歌詞の意味や文化的な背景なども合わせて学びます。歌うことを通して、豊かな経験を積んでいる子どもたち。これからも古橋先生からたくさん吸収していってほしいと思います。