相馬子どもオーケストラにとって、練習場の確保は常に課題でした。ところが今回、保護者からの要望に応えて立谷市長ご自身が速やかにアクションを取ってくださりました。そして使用可能となったのが、坪田地区の田んぼの真ん中にある防災倉庫です。ここは5年前の震災の経験を踏まえて、復興予算で防災拠点として整備されました。非常食等を備蓄する倉庫以外にも、外部のサポートスタッフが仮眠できる分割可能な部屋、地区の消防団員が日常の会合に使用できる会議室ふたつがあります。この会議室と倉庫の一部を子どもオーケストラの練習活動、楽器の保管場所として使用させていただけることになりました。
東日本大震災の地震のあと、相馬では津波警報を多くの方に周知するために最後まで救助活動にたずさわり、その結果、尊い命を落とされた消防団員が10名もいます。多くの方は働き盛りでお子さんもいらっしゃいました。この防災倉庫には、この10名の方を偲ぶための遺影と慰霊碑があります。その場所で、震災後に生まれた相馬子どもオーケストラが練習できることは、何か特別な意味を感じます。
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