エル・システマジャパンでは、昨年6月以来、外部講師の派遣というかたちで、大槌学園 吹奏楽部と吉里吉里学園 音楽部への継続的な支援を実施しています。
今年度からは、エル・システマジャパン音楽監督(吹奏楽)の岡崎明義先生が、尚美学園大学を退職されたことより、大槌の子どもたちも指導いただけるようになりました。専門のフルートのみでなく、全体の指揮もサポートくださり、12日に行われた大槌学園 吹奏楽部の定期演奏会でも特別客演指揮者として登場いただきました。
本番前、約1時間しか全体で合わせるリハーサルの時間はなかったのですが、先生ならではのトークで子どもたちもリラックスした雰囲気でステージに。本番では、適度な緊張感があり、楽しくも美しい演奏だったと思います。
学校の枠を越えて、この定期演奏会に参加している吉里吉里学園の音楽部の子どもたちも、去年はまだお客さまとしての雰囲気があったのですが、今年は合同バンドとして一体化していたことと、大槌高校の先輩たちが暖かくサポートしながら、演奏をリードしていたことに、とても感銘を受けました。
震災の爪痕がまだまだ残る大槌ですが、子どもたちが音楽を通して世代や地域を繋いでいっていることが、大槌に住むすべての人にとっての心の復興になっていくことを願っています。その形が少しずつ見えてきたのかもしれません。
今後とも多くの皆さまに支えながら、大槌町教育委員会との「音楽を通して生きる力を育む」事業は進んで行きます。
写真すべて (C) Takaaki Dai