山本からのベネズエラレポート 第6弾です!
セミナー中はほぼ毎晩のように、規模も大小様々、クアトロやハンド・コーラスなどバラエティに富んだコンサートがありました。
コンサート頻度の高さもエル・システマの特徴の一つです。音楽が身近にあり、例えクラシックの演奏であれ、野外でオープン、誰でもウェルカムなのです。
どれも素晴らしいコンサートでしたが、中でも印象的だったのは国中から選抜された子どもたちによるベネズエラ国立児童交響楽団と、地元ヌークレオ(「支部」を意味します)の子どもたちとの共演コンサートです。
近郊のグアナレという町で行われたのですが、午後2時にスタートと言われていたのが、なかなか始まらず、待っている間に地元ヌークレオの子どもたちが自分の演奏を聞いてほしいと、続々と私たちの元にやってきます。結局、コンサートが始まったのは夕方5時。
皆待ちくたびれてお疲れムードでしたが、ベネズエラ国立児童交響楽団の子どもたちが登場すると、スポーツ選手がフィールドに登場した時のような歓声で会場がどよめきました。ベネズエラ国立児童交響楽団の子どもたちは、ヒーローなのです。会場には、よくスポーツ会場で見るような応援旗がたくさんあります。「トランペットで出演している私たちの息子を誇りに思います」というようなことが書かれています。
3時間待った疲れも、演奏が始まると吹き飛びました。一曲目がチャイコフスキーの交響曲第4番から第4楽章。演奏している子どもたちの表情が非常に印象的でした。音楽を表現することに集中し、その世界に没入しています。
次回は、いよいよ最終報告です!