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3月29日、サントリーホールでの公演「ドゥダメルと子どもたち」を無事終えることができました。

コンサートは、今の季節を彩るように「さくらさくら」のコーラスから始まり、グスターボ・ドゥダメル氏によるドボルザーク「交響曲第8番」より最終楽章の公開リハーサルが行われました。そして、アンコールでは、1か月前の子ども音楽祭で初披露したチャイコフスキー「くるみ割り人形」よりロシアの踊り(トレパック)。相馬子どもオーケストラ&コーラスにとって特別な曲である、モーツァルト「アヴェ・ヴェルム・コルプス」の2曲がドゥダメル氏の指揮により演奏されました。


3年前に、相馬市教育委員会の方々と思い描いた夢。それは、美しさを伝えてくれる音楽を通して、子どもたちの「生きる力」を育むこと。そして、そのことが震災で傷ついた地域社会に希望を与えてくれるかもしれないということ。アヴェ・ヴェルム・コルプスを聞きながら涙する多くの方々を見ていて、ある意味、この夢は形になったのかもしれないと感じました。

 

昨年9月に行ったチャリティー・ガラ・レセプションに続いて、今回のコンサートにもご臨席いただいた高円宮妃久子殿下からも「エル・システマの第一の目的はコミュニティーをつくることでしょうか。そこがこれまでの音楽教育とは全く違うところですね」、とのお言葉を頂戴いたしました。LAフィルのデボラ・ボルダ理事長も、「エル・システマは、困難な状況にある子どもたちが美しいハーモニーを作っていくことで、自分自身がかけがえのない存在であることに気づき、自らコミュニティーをつくっていくことを可能にする」ということを話されています。もちろん、ドゥダメル氏も、こうしたコミュニティーつくりの重要性はいつも語っています。


エル・システマジャパンでは、今回のサントリーホール公演が新しい始まりでもあると考えています。地域社会(コミュニティー)をつくっていく作業はとても時間がかかります。様々な人の思いと理想がぶつかることも多くあります。長い道のりの取り組みになりますが、これからもどうぞ応援いただければ幸いです。

 

最後になりますが、グスターボ・ドゥダメル氏、ロサンゼルス・ユース・オーケストラの子どもたち、そして、LAフィルの関係者、また、当日お越しくださった約1500名の方々、相馬での子ども音楽祭にお越しくださった700名の方々、そして、これまでご支援くださった皆様、協賛企業の皆様に改めまして感謝申し上げます。

     

当日の映像は、こちらからご覧いただけます。

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